勇司君が独立し、新道場「勇清会」を立ち上げ

丸亀道場で研鑽を積みながら道場生の指導にも当たってきた勇司君が新道場「勇清会」を立ち上げました

道場開き(2024年7月7日)

新道場「勇清会」の道場開きが7月7日㈰の午後5時から三豊市の比地大小学校体育館において行われました。折からの猛暑の中ではありましたが、道場主となる勇司君の人柄に引かれて香川県内の複数の道場から多くの出稽古参加があり、広い体育館内は熱気に包まれていました。

勇司君の決意表明の挨拶、そして連盟会長としての私からの祝辞に続き稽古が始まりました。まずは準備運動、続いて正座での礼の作法の説明が行われました。我々の流派での通常の挨拶は立ったままで「押忍」というだけですので、こんな細かなことまで勉強していたのには驚かされました。稽古の最後には本部道場の黒川範士による型「壱百零八手(スーパーリンペイ)」の披露もありこの日の稽古を終えました。

勇司君は現在二十歳代半ばで、空手を始めたのは我々の連盟に多大の業績を残した故齋藤修師範が興した「豊中道場」でした。齋藤師範は数年前に病魔に倒れ、豊中道場はやがて休止状態となります。齋藤師範は勇司君の父親の従弟に当たるそうで、本人としては齋藤師範のように空手道場を立ち上げることを目標に丸亀道場での稽古を続けてきたようです。

丸亀道場ではその人柄と空手の強さから老若男女を問わず人気があり、この日の道場開きには、丸亀道場の稽古後にもかかわらず駆け付ける研修生が多数見られました。

しかし、道場運営はそうたやすいものではありません。私も大学卒業直後から丸亀道場の運営に関わってきましたが、当時は連盟の宗家である植村範士を始め、香川大学空手道部の先輩や研修生の保護者の方々に支えられてのスタートで大変恵まれた環境でした。一方、勇司君は本人以外の指導者として豊中道場時代のOBであるお兄さんともう一人の黒帯の方が協力していただけるようですが、まずは本人がすべてを回していかなければならない状況です。その大変さを本人がどの程度認識できているかはわかりませんが、勇司君なら乗り越えて、近い将来に丸亀道場のライバルとなるに違いないと確信しています。

文責 宮下武則