マコトが51歳にして昇段審査で黒帯に挑戦しました

古流剛柔空手道連盟の昇段級位審査が5月24日に香川県木田郡三木町で行われました。

この日の午前中は少年部の審査が行われ、香川県内の4道場から28名が受験しました(先の記事で報告済)。午後は一般(大人)の審査が行われました。例年だと4大学の空手道部員を中心に多くの受験者があるのですが、この日は徳島大学・香川大学の空手道部員3名と丸亀道場のマコトの計4名だけの受験となりました。受験段級位は、三級が2名、初段が1名で、マコトは初段補(初段の一つ下の段ですが黒帯を締められる)を受験しました。

コロナ禍以降は筆記試験を各道場で済ませてくるので、この日は基本・移動、拳足、型、組手の順で審査が行われました。

(1)「基本・移動」の審査

まずは基本と移動です。全員が審査員の前に呼び出され、横一列に並んで、指揮者の号令に従って立ったままでの基本の技と、移動しながらの攻防技を行いました。

普段は同じくらいの受験段級位の者を並べて、相応の攻防技を審査するのですが、この日は三級から初段までを一緒にして行いました。このため、初段受験者に合わせた内容となり、技の種類が多く、審査時間も長くなりました。

大学生3名は、多少息があがっても終わった後はケロッとしている感じでしたが、51歳のマコトは、中盤ですでに息が荒くなっていました。それでも平然を装いつつ、その後も何とか力強い技を繰り出し続けました。終わった時には息はぜーぜーといった感じで、少し休ませないとその後の審査に影響しないか心配でした。

出来栄えについては、一口で言うと、それぞれの受験段級位に沿ったものでした。

(2)「拳足」の審査

大人の審査は、少年部の審査項目に加えて「拳足」の審査があります。これは突きや蹴りの正確さや威力を見極めるためのもので、利き手と逆の手足を使って行います。単なる威力よりも、体がうまく使えているか、打撃を加える体の部位が正確に対象物に当てられているか、などを重視して審査されます。

空手の稽古で使用する「巻き藁」を用いて行うのが始まりでしたが、審査会場に巻き藁は持ち込めないことから、代わりに青畳を盾にして行います。マコトは、正拳突き、猿臂(エンピ)、振り打ち、前蹴り、足刀蹴りを審査されました。道場で予習していたので、無難に終えることができました。

 ただし、基本・移動の審査で上がった息は、まだ十分には回復しておらず、次からの審査が心配でした。

 すると、ベテラン審査員の一人から、小休止をしようとの声がかかりました。マコトの状態を気遣っての配慮でした。10分ほどではありましたが、本当に助かりました。

(3)「型」の審査

型の審査は、受験段級位ごとに分けて行われました。マコトは、サイファ(砕破)とセイユンチン(制引鎮)を指定されました。サイファは2~3年前から稽古しているので無難にこなしました。セイユンチンは、受験直前に突貫工事で仕上げたので、案の定ぎこちない動きとなってしまいました。

審査終了後、先ほど小休止を提案してくれた審査員から、「型はもっと稽古せないかんな」と肩を叩かれたとのことでした。指導者としての私の責任を痛感しました。

(4)「組手」の審査

 初段補受験者は、黒帯を連続で8~10人程度相手させられます。この日、マコトは8名と指定されました。51歳のマコトにとっては気の遠くなるような人数です。しかも、先に行われた三級受験者の組手時間は1分程度と、いつもよりも長めでした。

 組手が始まるとマコトは、黒帯相手に力強い突きを繰り出していきました。道場では、「最初から飛ばすと息が上がってその後が苦しくなるから」と十分注意していたのですが、少し飛ばしすぎの感がありました。そして3人目に体格のいい茶帯がやってきました。彼は1級保持者ですが、1級合格から2年以上経過して実力はすでに黒帯級です。組手が始まると相手は無防備に胸を突き出して、ひたすら突きで打撃するように仕向けました。「これに乗ってはいけない」と思ったのもつかの間、マコトはキックミットを突くように連続パンチを繰り出し続けました。すぐに息が上がり、みるみる顔色も変わっていきました。終わる頃には、基本・移動の審査後よりもひどい息遣いになってしまいました。この時点で相手は5人も残っていました。

 その後も黒帯相手に組手が続き、足が思うように動かなくなる中で、根性で突き蹴りを出し続けました。本当にきつかったと思いますが、何とか8人目も組手を終えることができました。

 審査を見るのが初めてだった丸亀道場の女性陣の一人は、マコトの審査を見て稽古をやめてしまうのではないかと心配していましたが、次の週の稽古に顔を出してくれて安心しました。それでも、「怖かった」と話していました。一方で、マコトよりもさらに厳しい状況下での初段補の審査を受けた経験のあるチエさんは、「マコトさんは良く頑張った」と言いつつも平然としていました。

マコトの結果は、見事合格でした。おめでとう。よくがんばりました。